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院長のちょっとした話

ルパフィン記念講演会

こんにちは。院長の大橋です。

週末は東京にルパフィンの記念講演会に行ってきました。
ルパフィンは発売から1年以上が経過し、長期投与も解禁になり、処方もしやすくなりました。

今回の演者は島根大学の千貫先生と東京大学の佐藤先生でした。
佐藤先生の講演は、仙台でのルパフィンの発売記念講演のときに聞いていて、今回も似たの内容でしたが、再度知識を確認することができてよかったです。
ルパフィンには通常の抗ヒスタミン薬にはない、抗PAF作用があり、その効果に注目が上がっています。

要点としては、
①PAFには炎症を遷延化する作用があり、持続時間の長い蕁麻疹にはルパフィンが有効かもしれない。
②PFにはアナフィラキシー誘導や全身に炎症を波及する作用があり、アナフィラキシーや全身に症状が出る蕁麻疹には蕁麻疹にはルパフィンが有効かもしれない。
③ルパフィンはTmaxが短く、T1/2が長いため、効果発現が早く、持続時間が長い。
でした。

千貫先生は、普段遭遇する様々な蕁麻疹の説明とその対策について講演されました。
印象的だったのは、眼瞼浮腫を起こすアレルギーには、高分子量グルテニン陽性例が実は多いかもしれないという話です。茶のしずく石けん事件後、小麦アレルギーによる眼瞼浮腫は減少することが予測されましたが、予測と反し同様な症例が続き、結果的に、落ち着くかと思ったら、高分子量グルテニンアレルギーということが判明したとのことです。この病気の問題点は、高分子量グルテニンの測定が保険適応で認められておらず、一般のクリニックで証明することが難しいということです。現時点では、島根大学に血清を送って測定してもらうしかないみたいです。
ときどき、眼瞼のみ腫れてくる方がおり、原因が不明でしたが、高分子量グルテニンが原因の可能性もあるかもしれないとふと思いました。自分の知識不足で見逃してしまっている症例があることは、治療の機会を失っている方がいる可能性があるということで、大変申し訳ない思いに苛まれました。

やはり、医学は常にアップデートの連続で、確かな知識の積み重ねなんだなあと、改めて感じました。
そういう意味で今回の講演会は参加した意味が十分にあります。
今回の講演の知識を明日からの診療にしっかり活かしていきたいと思います。

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